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       Society for Nature and Agriculture in Southeast Asia


 本研究会は、アジアの自然環境や人々の暮らしについて、学際的に意見交換する、
自由参加のオープンな会です。
 研究会終了後には、懇親会も予定していますので、お気軽にご参加ください。

お知らせ次回のご案内

  • 話題提供者 
 福島万紀(都留文科大学)

  • 日時
   2025年11月28日(金)17:00-18:30

  • 開催方法
   対面(京都大学吉田キャンパス 総合研究2号館AA447会議室)と
  オンライン(Zoom)によるハイブリッド開催です。
  下記サイトより事前にお申し込みください。
  (研究会当日12:00締め切り)

   https://forms.gle/HvjYZBpyspXKY5rF6

  • 題目
  タイ北部の奥地的集落における換金作物栽培の拡大と焼畑耕作の
  継続可能性

  • 要旨
 東南アジアの山間地域で古くから行われてきた焼畑耕作は、広大な森林をゾーニングし、森林の再生ペースに合わせて農耕を行う営農方式である。この営農方式は、休閑期間に再生した樹木を伐採・火入して土壌に養分を還元することを基本としており、農薬や肥料等の外部資源に依存せずに継続が可能である。そのため従来型の焼畑耕作が山地民の食料の安全保障に寄与する意義は大きく、焼畑耕作を現代的な視点で再評価し、今後の変化や課題を予測することは重要である。
 一方、グローバル化の進行にともない東南アジアの都市部およびその周辺部の工業化が進み、農村部から都市部への人口移動が進んでいる。同時に農村部では従来型の焼畑耕作が減少し、様々な換金作物栽培が拡大している。そのような換金作物のうち飼料用トウモロコシは、1950年代にタイに導入され当初は小規模に栽培され自家利用されていたが、国内外の需要の高まりとともに、近年は特に北部の山間地域で拡大が続いている。
 トウモロコシをはじめとする換金作物が焼畑耕作に導入されると、耕作と休閑を繰り返す焼畑耕作の土地利用体系が大きく変化するが、その変化の過程をとらえた研究事例は多くない。そこで本報告では、2000年代前半に国際研究機関が実施した調査による知見をふまえつつ、タイ北部の奥地的集落にみられる焼畑耕作と換金作物栽培の併存状況、土地利用の慣習の維持や変化、若年層の他出状況等から、焼畑耕作がどのような必要性を背景に継続されているか、また予測される変化や今後の研究における課題について議論したい。

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